日本においてインバウンド消費の経済に与えるインパクトは大きいものです。同時に、近年、日本のECサイトに訪れた海外在住のユーザーが商品を購入するウェブインバウンド®︎消費も、インターネットやスマートフォンの普及に伴って増加傾向にあります。
インバウンド消費やウェブインバウンド®︎の対策は、訪日外国人観光客の旅行前、旅行中、旅行後それぞれのタイミングで適切なアプローチが異なります。水際対策が緩和され、インバウンド復活の兆しが見える今、インバウンドやウェブインバウンド®︎対策に役立つ「旅アト」（旅行後）のデジタル施策の重要性について考えてみます。
「旅アト」は旅行者が自国に戻った直後から1ヶ月程度の期間
「旅アト」とは、旅行者が自国に帰った直後から1ヶ月程度の期間を指します。「旅アト」では、「旅ナカ（旅行中）」に体験した思い出や購入したものを整理し、SNSなどのウェブ上に写真をアップして旅の余韻を楽しんだり、対面で友人知人にお土産を渡したりします。
「プレ旅マエ」「旅マエ」「旅ナカ」にもそれぞれ旅行者の行動があり、それに合わせた施策を打つことで、インバウンド消費やウェブインバウンド®︎消費に良い効果をもたらします。
「プレ旅マエ」：旅行の行き先となる国や地域を検討するため、複数の行き先の情報を取得する期間（旅行4ヶ月以上前）
「旅マエ」：旅行先の国を決め、その国の情報を深掘りしてスケジュールの選定や必要な手配をする期間（旅行1〜3ヶ月前）
「旅ナカ」：旅行先で観光地をめぐり、ショッピングや食事、宿泊を楽しむ期間（5～10日間程度）
「旅アト」：旅行者が自国に戻り、体験や写真を整理したり、お土産を通して旅行の余韻を楽しむ期間（旅行後1ヶ月程度）
実際の「旅アト」施策例
「旅アト」の施策例を見ていきましょう。新潟市は、ECサイトと連動したキャンペーン「にいがた旅むすび」を展開しています。旅行者と旅先を「旅に行く前」から「旅に行った後」まで“むすぶ”ことをコンセプトにしたこの施策。「旅マエ」に新潟の特産品や観光スポットの紹介動画を視聴してもらうことで、旅の前から旅行気分を高めます。
さらに、宿泊施設や飲食店で味わったおいしい食事やお酒を購入できるECサイトを開設。旅行者が帰宅した後も「旅アト」を楽しめる工夫がなされています。
また、旅行先で買ったお土産を自宅に配送するサービスを実施している旅行会社もあり、サービスを利用することで旅行中にお土産を大量に持ち歩く必要がありません。また、ECサイトでは「旅アト」にお土産を選ぶこともできます。
旅の間に触れたものをリピート、ECで購入の可能性がある
これらのサービスによって、旅行者は荷物軽減の恩恵を受けたり、「旅アト」をじっくり楽しめたりします。また事業者にとっても、リピート購買につながりやすいというメリットがあります。
日本を訪れる外国人観光客対策としても、「旅ナカ」時に実店舗でファン化することで、海外での販売につながることから、対面での接客やサービス内容が重要となります。ECサイトのウェブインバウンド®︎対策は必須で、ECサイトの外国語対応や外国人ユーザーの決済方法の確立、配送に関する諸々の対応をしておく必要があります。
ECサイトにもウェブインバウンド®︎対策を施しておくことで、観光客は旅の間に見て感じたものを思い出すでしょう。当時の感情がよみがえり、ECサイトでのリピート購入にもつながるかもしれません。
「旅アト」施策にはWorldShopping BIZが便利
ECサイトのウェブインバウンド®︎対策に便利なのがWorldShopping BIZです。
WorldShopping BIZ を導入することで、ECサイトの外国語対応や海外ユーザーの決済方法の確立、国境を超えた配送サービスの問題を一気に解決してくれます。
専用のタグを一行入れるだけで、今あるECサイトを大きく変えることや新しく作る必要もなく越境EC対策できます。これは海外からのアクセスにのみ反応するカートなので、国内のユーザーが買い物をする際に支障もありません。
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- 執筆者
- 橿村 芽久未