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【図解】訪日外国人数、7月は344万人で前年比0.1%増!中国の56%減も17市場で7月最高を更新、台湾は初の70万人超えで単月過去最高-日本政府観光局

26.09.03 /
ウェブインバウンド

日本政府観光局(JNTO)が2026年8月19日に発表した「2026年7月の訪日外客数(推計値)」によると、7月の訪日外国人数は3,442,100人となり、前年同月比0.1%増ながら7月として過去最高を記録しました。韓国・台湾・インドネシア・メキシコなど17市場で7月として過去最高を更新し、そのうち台湾は単月として過去最高を記録、初めて70万人の大台を突破しました。

また、2026年1月〜7月の累計は2,452万7,200人となり、前年同期比1.7%減と、中国の大幅な落ち込みが依然として全体を押し下げています。

 

中国の56%減が伸びを相殺、それでも17市場が7月最高を更新

前年同月比がわずか0.1%増にとどまった背景には、市場ごとの明暗のくっきりとした分かれがあります。

中国は428,200人で前年同月比56.1%減となり、中国政府による渡航自粛の呼びかけに加え、航空便の減便の影響が続いています。一方で、東アジアの韓国・台湾、東南アジアのタイ・マレーシア、欧米豪・中東の多くの市場では夏季休暇(サマーホリデー)に合わせた訪日需要の高まりが見られ、17市場で7月として過去最高を記録しました。

なかでも台湾は763,800人(前年同月比26.4%増)に達し、単月として過去最高を更新するとともに、初めて70万人を超えました。台風による一部航空便への影響はあったものの、継続する訪日人気に加え、スクールホリデー・航空座席数の増加・クルーズ船の寄港が押し上げ要因となりました。

 

訪日外国人数202607

※本グラフは転載可能です

 

国・地域別に見ると、以下のような傾向が見られます。

  • 韓国(89.5万人/+31.9%):新設祝日による3連休・スクールホリデー・座席増で7月として過去最高
  • 台湾(76.4万人/+26.4%):座席増・クルーズ寄港等が寄与し単月過去最高、初の70万人超え
  • 中国(42.8万人/-56.1%):渡航自粛の呼びかけと減便が重なり大幅減が継続
  • 香港(27.3万人/+54.8%):前年の地震関連風評の沈静化とスクールホリデーで大幅増
  • 中東地域(2.8万人/+41.0%):航空便の再開・増便とスクールホリデーで7月として過去最高

 

 

国別動向

韓国

2026年7月の韓国からの訪日外客数は894,700人で、前年同月比31.9%増となり、7月として過去最高を記録しました。継続する訪日旅行人気に加え、今年から新設された祝日による3連休、スクールホリデー、航空座席数の増加が押し上げ要因となりました。累計(1〜7月)でも前年同期比20.3%増と、2026年を通じて高い伸びを維持しています。

 

台湾

台湾からの訪日外客数は763,800人で、前年同月比26.4%増となり、単月として過去最高を更新し、初めて70万人を突破しました。台風による一部航空便への影響があったものの、継続する訪日人気やスクールホリデー、航空座席数の増加、クルーズ船の寄港が需要を押し上げました。累計(1〜7月)でも前年同期比21.8%増と、韓国とともに東アジア市場を牽引しています。

 

中国

中国からの訪日外客数は428,200人で、前年同月比56.1%減と大幅な落ち込みが続いています。中国政府による日本への渡航を避けるよう求める注意喚起に加え、航空便の減便が重なり、スクールホリデー期間であるにもかかわらず前年同月を大きく下回りました。累計(1〜7月)でも前年同期比56.3%減と、市場全体への影響が最も大きい要因となっています。

 

香港

香港からの訪日外客数は272,500人で、前年同月比54.8%増となりました。前年は日本国内で地震が発生するとの情報がSNS等で拡散し訪日需要が抑制されていた反動に加え、台風による一部航空便への影響があったものの、スクールホリデーや航空座席数の増加が需要を押し上げました。

 

タイ

タイからの訪日外客数は53,800人で、前年同月比10.8%増となりました。夏場は訪日需要が落ち着く時期であり、航空便の減便や訪中旅行の人気継続という逆風もあるなか、連休に合わせた訪日需要の高まりが下支えしました。

 

シンガポール・マレーシア

シンガポールは28,800人(+18.5%)、マレーシアは23,800人(+31.4%)となり、ともに7月として過去最高を記録しました。夏場は訪日需要が落ち着く時期にあたり、訪中旅行の人気継続という逆風もあるなかで、継続する訪日旅行人気が需要を支えました。

 

インドネシア・フィリピン・ベトナム

インドネシアは39,000人(+3.7%)で7月として過去最高を記録した一方、フィリピンは45,100人(-4.8%)、ベトナムは52,100人(-2.7%)と前年同月を下回りました。夏場の需要の落ち着きに加え、航空便数の減少や訪中旅行の人気継続が影響したとみられます。なお、ベトナムは留学・技能実習等を含む多様な訪日者層を持つ市場である点に留意が必要です。

 

インド

インドからの訪日外客数は20,300人で、前年同月比10.9%増となり、7月として過去最高を記録しました。2026年1月開設のデリー〜成田間、同年6月開設のムンバイ〜羽田間の新規就航に加え、デリー〜羽田間・ムンバイ〜成田間の増便が継続して需要を押し上げています。累計(1〜7月)でも前年同期比21.7%増と、南アジア市場としての勢いが続いています。

 

豪州

豪州からの訪日外客数は49,800人で、前年同月比0.7%減となりました。継続する訪日旅行人気があるものの、一部の州で昨年7月上旬だったスクールホリデーが今年は6月下旬にずれ込んだ影響で、前年同月をわずかに下回りました。

 

アメリカ・カナダ・メキシコ

米国は286,200人(+3.3%)、カナダは56,000人(+7.5%)、メキシコは23,100人(+16.8%)となり、いずれも7月として過去最高を記録しました。継続する訪日旅行人気に加え、各国のスクールホリデーや航空座席数の増加が需要を押し上げました。

 

欧州各国

英国(41,500人/+11.9%)、フランス(50,700人/+9.7%)、ドイツ(29,800人/+6.1%)、イタリア(25,300人/+15.9%)、スペイン(27,900人/+16.0%)、ロシア(13,000人/+15.4%)がいずれも7月として過去最高を記録しました。各国のスクールホリデーやバカンスシーズン、経由便の多様化が訪日需要を押し上げ、欧州全市場でプラスとなりました。なお、欧州地域ではウクライナ情勢に伴う飛行ルート変更によるフライト時間の増加が、引き続き訪日旅行の懸念材料となっています。

 

北欧地域

北欧地域からの訪日外客数は20,400人で、前年同月比6.8%増となり、7月として過去最高を記録しました。現地での訪日旅行に関する報道増加に加え、スクールホリデーや航空座席数の増加が寄与しました。

 

中東地域

中東地域からの訪日外客数は28,200人で、前年同月比41.0%増となり、7月として過去最高を記録しました。継続する訪日旅行人気に加え、一部路線における航空便の再開・増便、スクールホリデーが大きく寄与しています。

 

年別訪日外国人数推移202607

 

中国依存からの脱却が一段と鮮明にー「17市場が7月最高」の意味

今回の全体成長率0.1%増という数字だけを見ると「ほぼ横ばい」に映りますが、内実は大きく異なります。中国の428,200人という数字が7月全体を押し下げた影響を取り除けば、それ以外の市場は総じて力強い水準にあります。

実際、韓国・台湾・東南アジアの一部・欧米豪・北欧・中東と、地域を問わず17市場で7月として過去最高を更新しており、なかでも台湾が単月として初めて70万人を超えたことは象徴的です。中国という単一市場の増減に全体の数値が大きく左右される構造は続いているものの、それを補って余りある多市場型の需要拡大が、着実に定着しつつあることが今回のデータからも読み取れます。

累計(1〜7月)で見ても、中国を除く市場の合計は前年同期比で伸びており、韓国(+20.3%)・台湾(+21.8%)・メキシコ(+26.8%)・インド(+21.7%)など、伸び率の高い市場が牽引役となっています。

 

夏から秋にかけての訪日需要とEC事業者への示唆

7月は東南アジアの一部市場で夏場の閑散期入りが見られる一方、東アジア・欧米豪・中東ではスクールホリデーに合わせた訪日需要が本格化する月でもあります。今後8〜9月にかけても夏季休暇需要の反映が続くとみられ、中国需要の回復動向とあわせて、多市場型の需要構造がどこまで定着するかが注目点です。

訪日インバウンド客は越境ECの潜在的なカスタマー層でもあります。訪日体験をきっかけに自国から再購入する越境EC需要の取り込みに向けて、ぜひWorldShopping BIZをご活用ください。

 

 

月別訪日外国人数推移202607

※本グラフは転載可能です

 

訪日外国人割合202606

※本グラフは転載可能です

 

執筆者
Law(青木 哲郎) 株式会社ジグザグのBtoBマーケティングマネージャー。セミナー企画から記事執筆までBtoBマーケティング全体を企画、実行しています。

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