日本政府観光局(JNTO)が2025年6月18日に発表した「2025年6月訪日外国人数*(推計値)」は337万7,800人となり、過去最速で累計2,000万人を突破しました。2024年同期を370 万人以上上回っています。
夏休みシーズン前で比較的需要が落ち着くタイミングですが、スクールホリデーに合わせた訪日需要の高まりは継続していて、中国、韓国、シンガポール、インド、米国、ドイツを中心に訪日外国人数が伸びたことが6月の押し上げ要因となりました。
米国で単月過去最高を更新し、韓国、台湾、シンガポールなど15市場で6月として過去最高を記録しました。
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計測23市場のうち15市場で6月として過去最高を記録
訪日外国人数を地域別で見てみると、多い順に中国が79万7,900人(前年同月比19.9%増)、韓国が72万9,800人(同3.8%増)、台湾が58万5,000人(同1.8%増)、アメリカが34万5,100人(同16.4%増)、香港が16万6,800人(同33.4%減)となりました。特に香港は日本で地震が発生するという情報がSNSで拡散されたこともあり、訪日外国人数は前年同月を大きく下回りました。
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東アジア
韓国
2025年6月の韓国からの訪日外客数は729,800人となり、前年同月比で3.8%の増加となりました。東南アジアや中国への旅行需要が高まる中でも、仁川~函館間の復便や仁川~静岡間の増便といった航空座席数の増加、さらに6月上旬の3連休も訪日需要を後押しし、6月として過去最高の訪日者数を記録しました。
台湾
2025年6月の台湾からの訪日外客数は585,000人で、前年同月比1.8%の増加となりました。端午節が前年よりも早まった影響を受けつつも、台北桃園~新千歳間、高雄~福岡間の増便、クルーズ船の寄港などが訪日需要を支え、6月として過去最高の訪日者数を記録しました。
中国
2025年6月の中国からの訪日外客数は797,900人で、前年同月比19.9%の増加となりました。前年は6月上旬にあった端午節が今年は5月下旬となった影響を受けたものの、臨沂~関西間の新規就航、長沙・杭州・合肥発の便の復便・増便、スクールホリデーなどが訪日需要を押し上げ、前年同月を大きく上回る結果となりました。
香港
2025年6月の香港からの訪日外客数は166,800人となり、前年同月比で33.4%の減少となりました。スクールホリデーによる訪日需要はあるものの、日本で地震が発生したという情報がSNSで拡散された影響もあり、訪日者数は前年を大きく下回る結果となりました。
豪州・北米
米国
2025年6月のアメリカからの訪日外客数は345,100人で、前年同月比16.4%の増加となりました。6月上旬から始まったスクールホリデーによる若年層の旅行需要の高まりに加え、継続する訪日旅行人気が相まって、単月として過去最高の訪日者数となりました。
カナダ
2025年6月のカナダからの訪日外客数は41,600人で、前年同月比1.5%の増加でした。需要が落ち着く時期ながらも、直行便の増加や日本人気の継続が後押しとなり、6月として過去最高の訪日者数を記録しました。
豪州
2025年6月の豪州からの訪日外客数は59,400人で、前年同月比3.9%の減少でした。訪日人気は継続しているものの、一部州でのスクールホリデーが7月開始となったことや航空便の減少により、前年同月を下回る結果となりました。
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