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国別越境ECの解説【香港 】

2021.11.05 /
ウェブインバウンド

国内にいながらインターネットを通じて海外の商品を購買できる越境ECの市場規模は、年々拡大傾向にあります。世界的に注目を受けるなか、香港の越境EC市場は潜在的な可能性を秘めているといえます。今回は、香港の越境ECの現状や、香港で人気のある日本製品などについて解説します。

 

香港:越境ECの市場規模の経年変化

ユーロモニターが2017年に発表した調査報告によると、香港のECを通じた2016年の小売販売額は約1,986億円でした。2015年のEC化の割合は3.1%と低い状況でしたが、2011年〜2016年の間にEC市場は年平均15%増加しており、少しずつ越境EC市場が成長しています。

 

香港のEC市場規模が小さかった背景はどこにあるのでしょうか。理由の一つに、買い物の利便性の高さが挙げられます。香港は東京都の半分ほどの面積に人口約750万人が住むコンパクトシティーです。居住地の近くにお店が多くあるため、すぐに商品を購入できます。結果、ECサイトの重要性が低かったのです。

 

しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大により、消費活動が変化しています。

 

2020年のIpsosの調査結果では、消費者の半分近く(48%)はオンラインショッピングに多くの時間を費やしていることでした。特に、3分の1以上の消費者はECサイトで生活必需品を購入しているようです。

 

コロナ禍により、実店舗での商品購入は減り、代わりにECサイト上での商品購入が増えています。今後、香港の越境ECの市場規模は拡大する事が予想されるでしょう。

 

越境ECのニーズが高まっている主な理由

越境ECのニーズが高まっている主な理由は2つあります。

 

まず、コロナ禍以前のインバウンド消費が高かったことが理由の一つです。日本政府観光局(JNTO)の報告によると、2019年の訪日香港人は2,290,792人。同年の訪日香港人によるインバウンド消費額は3,573億円でした。香港の人口の約3割が日本を訪れ、一人あたり155,951円を消費していることになります。

 

インバウンドの消費額が高いということは、それだけ海外商品に対する購買欲求が強いということ。購買欲求が強ければ、越境ECのニーズも拡大することでしょう。

 

実際にiRserchが2016年に行った調査では、中国人が越境ECを利用する理由の一つとして「海外で購入し、リピート購入したい(35%)」が挙げられていました。近年はコロナ禍によって訪日香港人の数は減っていますが、越境ECを利用して商品を購入したい欲求は高まっていると考えられます。

 

次に、インターネットのインフラ整備が行き届いていることにあります。We Are socialの「DIGITAL IN 2021」によると、2021年1月時点での香港のインターネット普及率は92.0%

 

また、インターネット回線速度ランキングでは世界2位(161.4MBPS)でした。以上のデータから、インターネットのインフラが整っていることがわかります。インターネットユーザーが多いということは、それだけ越境ECの間口も広くなっているといえるでしょう。

 

具体的な販売商品例、日本商品の情報収集方法など

香港人が好む日本の商品はどんなものでしょうか。ジーリーメディアグループが2017年に台湾人・香港人を対象に行った調査では、日本旅行で購入するものとして「ご当地グルメ(83%)」「食品(81%)」「メイク用品(81%)」などが挙がりました。

 

他にも、越境ECで特に買いたいものとして、サロンやクリニックでしか買えない美容用品、地域の伝統工芸品などが挙がっています。香港人からすると、日本の商品自体は珍しいものではありません。

 

そのため「特定の期間・場所でしか買えない」「数量限定」などの付加価値がある商品が越境ECでは人気を集めます。

 

香港のユーザーは、日本商品の情報をどこで集めているのでしょうか。

 

香港在住者を対象にジグザグが2021年に行った「【WSBIZ Report】香港在住者629名対象、利用SNSと情報収集に関する調査」の結果にでは、欲しいものがあったときの検索手段として「検索エンジン(73.3%)」「SNS(66.6%)」が上位に挙がりました。

 

他にも「公式サイト(61.7%)」「口コミサイト(49%)」「知人や友人(45.8%)」などの手段が挙げられています。どの数値も高いことから、商品を購入するときには複数の方法を使って情報収集しているとわかります。

 

同調査によると、香港人がアカウントを持っているSNSは多い順に「Facebook」「WhatsApp」「YouTube」「Instagram」と続きました。どれも幅広い年代層が利用しているため、日本商品のPRを行う際は積極的にSNSを使用することがおすすめです。

 

まとめ:潜在性の高い、香港の越境EC市場に参入するなら今がチャンス!

 

コロナ禍により、香港では対面接触を避ける人が増え、ECサイトを利用する人が増えています。渡航制限により日本を訪れることが難しくなったため、越境ECを通じて日本の商品を購入したい人も増加傾向にあります。訪日経験のある人は、越境ECに大きな期待を寄せているでしょう。

 

また、香港はインターネットのインフラ整備も物流システムも整っているため、越境ECが普及する土壌があるといえます。さらに、香港で人気があるSNSは日本で人気があるSNSとほぼ同じ。プロモーション方法も日本の手法を流用しやすいでしょう。以上の点を踏まえると、香港の越境EC市場へ参入するのは得策だといえるのではないでしょうか。

 

一方、香港の越境EC市場に参入するためには他言語対応したECサイトが必要になります。海外のクレジットカードを使用可能にする必要があり、またお届け先住所の入力フォームも海外仕様に変更しなければいけません。また、香港は輸入品に一部規制があります。海外配送に適した梱包方法だけでなく、関税や禁制品についても把握しておかなければなりません。

 

 

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執筆者
橿村 芽久未

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