日本政府観光局(JNTO)が2025年9月17日に発表した「2025年8月訪日外国人数*(推計値)」は342万8,000人となり、前年同月比16.9%増で、8月として過去最高を更新しました。2024年同期の293万3,381人を49万人以上上回り、累計では2,838万3,600人となり前年同期比18.2%増となっています。
夏場は一部市場で需要が落ち着く時期ですが、スクールホリデーに合わせた訪日需要の高まりが続き、中国、台湾、インドネシア、ベトナム、米国、ドイツなどを中心に訪日外国人数が伸びたことが8月の押し上げ要因となりました。台湾やスペインで単月過去最高を更新したほか、韓国や中国、米国など18市場で8月として過去最高を記録しました。
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訪日外国人数を地域別で見てみると、多い順に中国が101万8,600人(前年同月比36.5%増)、韓国が66万900人(同8.0%増)、台湾が62万700人(同10.0%増)、アメリカが19万4,500人(同11.7%増)、香港が22万6,100人(同8.3%減)となりました
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2025年8月の韓国からの訪日外客数は660,900人で、前年同月比8.0%の増加となりました。金浦~中部間の増便、清州~神戸間のチャーター便運航といった航空座席数の増加や、スクールホリデーの影響も重なり、8月として過去最高を記録しました。ただし、中国や東南アジアなど他の旅行先需要の高まりもあり、伸び率は限定的でした。
2025年8月の台湾からの訪日外客数は620,700人で、前年同月比10.0%の増となり、単月として過去最高を更新しました。台中~那覇、台北桃園~那覇間の増便や、台北桃園~下地島間のチャーター便運航により座席供給が拡大しました。台風による航空便への影響はあったものの、スクールホリデーや円安が訪日需要を後押ししました。
2025年8月の中国からの訪日外客数は1,018,600人で、前年同月比36.5%の増加でした。運城~中部間の新規就航、西安~福岡間の復便など地方路線の拡充に加え、クルーズ船の寄港やスクールホリデーも重なり、8月として過去最高を記録しました。
2025年8月の香港からの訪日外客数は226,100人で、前年同月比8.3%の減少となりました。日本での地震に関する情報がSNSで拡散されたことや、8月中旬に台風が接近し航空便が乱れたことが影響しました。スクールホリデー需要はあったものの、外的要因が重なり前年割れとなりました。
2025年8月のアメリカからの訪日外客数は194,500人で、前年同月比11.7%の増加でした。スクールホリデー需要に加え、前年同月より直行便数が増加したことが寄与し、過去最高を更新しました。購買力の高い米国市場は依然として重要性が高い結果となりました。
2025年8月のカナダからの訪日外客数は51,500人で、前年同月比9.8%の増加となりました。航空会社のストライキによる欠航はあったものの、スクールホリデー需要と円安が追い風となり、過去最高を記録しました。
2025年8月の豪州からの訪日外客数は41,200人で、前年同月比0.5%の微増でした。減便により座席数は減少しましたが、根強い訪日人気が支えとなり、8月として過去最高を更新しました。
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